女性部:サル社会のセミナー

今回の女性部会のセミナーは、高崎山自然動物園に30数年勤務されて、サルの記録生態をとり続けてこられた松井 猛氏による講演でした。



雨が降り足場の悪い中でのセミナーでしたが、31名の方が参加して下さいました。
内容が興味深くとても面白く、1時間30分が本当にあっという間でした。
サル社会に見る子育ては、人間社会に共通することがとても多くあります。母ザルの子どもに対する教育は、ある時期を過ぎると餌を与えない。食べるのは母ザルだけで、子ザルは見ているだけです。
野生として生きるための第一歩です。母親が与えすぎると自分で餌を探すこともできず、誰かに餌を取られるという事も解りません。人間社会でも同じです。愛情や物を与えすぎた子供は、大人になりきれません。



また、母ザルは死んでしまった我が子を離そうとそうとせず、子ザルが枯れてしまうまで大切に大切に何十日も持ち歩きます。人間は折角生まれた子供を、親が殺してしまうという悲しいニュースが世間を賑わすこの時代に考えさせられます。
それから、奇形ザルがボスザルになるまでのお話でした。もちろん、誰もがボスザルになれる訳ではなく、下積みの厳しい道のりを経て、トップに昇り、外敵がいれば動かず、身を呈して仲間を守るというこの生き様はとても格好がいい男そのものです。
この自然の中でのサル社会の子育ては、ちゃんとした規律があり厳しさの中にも愛情が溢れていて、私達人間が学ぶべきことは沢山あり、驕ることなく生きて行かなくてはとしみじみ思いました。


今後も機会があれば是非聞いてみたい講話です。もっと多くの方に聞いて頂ければと思います。
最後に気になった事があります。サルは8割がB型だそうです。高崎山で住めますよと言われましたが、かくいう私はB型でサル年。
とりあえず、今度、話題のシャーロットでも見に行こうかな?と思いました。